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化学系の転職など。イロハ

どーなってんだ化学系、こんなはずじゃ…と思ったら見て

化粧品会社、製造のお仕事

目が覚めるまで約9分

 

化粧品会社の製造で働いている人は

どんなことしているのかな?

って気になる所だと思います。

最近私のブログへのYahoo検索で

 

「化粧品製造 退職」

 

という流入ワードがありました。

 

また誰か辞めたのかな?

それとも化粧品の製造は皆重労働なのかね・・・

 

この際私はもう退職したので、

正直に話してしまおうかなと。

え、憂さ晴らし?

 

やだなぁ、そんなわけないですよぉ(白目)

 

目次

 

「言葉にできない」の

インストゥルメンタルを聞きながらどうぞ。

 

まず注意事項。

 

あくまで私の前職なので、

全ての化粧品会社の製造が

同じ環境であるとは限りません。

そこらへん鵜呑みにしないように

よろしくお願いします。

 

7:00出勤

 

7:00に出勤しないと200%仕事が終わらないです。

限界突破しましたね。戸愚呂弟もビックリです。

anabre.net

なお、給料は8:45~しか発生しない模様。

朝の時点で強制的にサービス残業1時間45分です。

朝礼は8:00ですが、

7:00に出勤しないと上司に嫌味を言われたり、

説教食らったりします。

 

朝が早いという事でご察しかと思いますが、

7:00には会社へ出勤できるよう、

工場近くに引っ越す必要が出てきます。

もちろん工場周りには綺麗な畑一色。


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会社に着いたら、

作業着(真っ白。帽子も耳が覆い被さるタイプです。ドモ○ルンリ○クルみたいな。ドモ○ルンリ○クルで働いてたわけじゃないんだけどね)

を着て、

自分の持ち場(釜)を確認し、

下準備を始めます。

 

作業のためには研究課が作成した処方という紙があり、

化粧品原料の投入量、撹拌・加熱・冷却時間など

が分かるようになっています。

 

処方を見ながら、

当日の原料が用意されているのか入念にチェックを入れていきます。

が、これが毎日のように足りない。

ピッキング班という原料を管理するバイトさんがいるのですが、

何かしら足りないため、毎日のように作業が遅れます。

作業が遅れると、工場に立ち込める閉塞感のためか、

いがみ合い・責任の擦り付け合いが横行します。

 

化粧品の多くは、

油と水を混ぜ合わせる(乳化)

という作業があり、

水が必要になってきます。

作る商品は90 kg~6 tまで幅広く扱っていますが、

今回は6 tで作るという前提で進めていきます。

 

6 tともなれば大量に原料が必要で、

水をホースから2 t 分釜に投入するだけでも、

かなりの時間を要すると容易に想像できると思います。

もし朝の内に水を投入しなかった場合、

朝礼の時間を無駄にすることになります。

朝礼中にも水を投入しておくことで、

30分程工程が進みます。

上司曰く、常識だそうです。

何も教わってないのに分かるかいな。

 

渾身のクー・ド・ブーでも食らって頂こうか。

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8:00朝礼

 

工場に入るには

エアーシャワー・手洗い・コロコロ・アルコール消毒

をする必要があります。

世の中の女性も安心ですよね。

化粧品作ってるのはムサイおっさんですけど。

 

朝礼では処方の確認作業を行います。

その日に作る商品名・量の確認ですね。

ここで狂いがあるとかなり面倒です。

基本は前日の作業遅れや工程変更事項のみですが、

処方の狂いは緊急事態です。

21:00以降まで仕事が終わらなくなるフラグです。

怒り狂ったダッフィーが意味不明な事言って、

現場が凍り付く事もしばしば。

 

ダッフィーが分からない人は

私が入社から5ヶ月で退職した理由を読んでください。

 

それで、確認作業が終わったら、

工場長のお話。その間私は処方に夢中。

お話が終わると、作業着の確認を行います。

 

「帽子よーし!」

「マスクよーし!」

「作業服よーし!」

「手洗浄よーし!」

「作業靴よーし!」

「今日も一日、ガンバロー!」

 

これを大声で毎日やります。

この確認はそこまでキチガイだとは思いませんけど。

シューイチで行う以下の改善の心得を叫ぶのはちょっと抵抗があったな。

 

「1、言い訳をしない!」

「2、今日が最低と思え!」

「3、改善は5回考えて!」

「4、神話を潰せ!」

「5、金を使うな知恵を出せ!知恵が無ければ汗を出せ!」

「6、納期の無い指示は無視して良い!」

 

前職の人はこの号令を見たら一瞬で

「あっ…ウチのことだ。」って気付くと思います。

こんな儀式してる会社他にあるのかね?そんなクエスチョン。

 

8:30 作業開始

 

さて、ビリーズブートキャンプなんてへっちゃらの

5時間2セットエクササイズの始まりです。

 

処方を見ながら、原料で端数のものは

ステン缶に入れて計量します。

ステン缶とは鉄のビーカーみたいなもので、

100 mL ~100 Lまで測れる様々な大きさのものがあります。

 

大抵の原料は一斗缶(原料22 kg + 一斗缶そのものの重さ 1.2kg)か、

紙袋(約20 kg)なので、

計量している間ずっとこれらを慎重に持っていなければなりません。

これも結構キツイ。

始めの頃はずっと腕がプルプルしていました。

一斗缶の重さはパンパンの買い物袋4つ分位かな。

ずっと続けていると慣れますが、

私は計量のせいで腕がぶっとくなりました。

 

どーでも良い話ですが、意外と女の子って筋肉好きなのね。

筋肉の話をすると瞳孔開いちゃう人が多くてびっくり。

腹筋割れそうだったとか言うと少し前のめりになるのね。

※あくまで個人の感想です。

今となってはお腹たるんじゃったけどね。

食べても太らない人種から

「ほれほれそんなスイーツ食べて良いのかい?」

とか言われてお腹触られるぐらい。プニプニ気持ち良いんだろうね。

「デッ」と言ってその手を叩きますけど。

 

一人が計量している間、

もう一人は釜へ投入作業をします。

一斗缶18個のフタを開けては6 t釜に投入、

18 kgの缶を3つ開けては投入、

20 kg紙袋を20個開けては投入。

200 kgのドラム原料もポンプから投入します。

運が悪いとアルコール臭が工場内に蔓延し、

息が苦しいこともよくあります。

 

ちなみに釜の近くは気温40℃ぐらいです。

工場のエアコンが18℃でも全く意味がありません。

汗が洪水のように出ますので、

水分補給を怠ると倒れます。

もちろん水分補給はできますが。そういう問題じゃないよね。

ワンピースのインぺルダウンってこんな感じなのかな。

私は囚人?ジョーダンじゃなーいわよーぅ。

 

それで、ただ原料を釜に入れれば良いってもんでもないので。

原料によっては先に粉だけ入れて加熱して、

溶解させないとダマができるとかあります。

 

水相から始めた方が早いのか、

油相から始めた方が早いのか。

それは個人の経験から導き出します。

そのため、処方があっても工程の進め方には

みんな我流のやり方が出来てしまうのです。

上司がコロコロ変わると全くやり方も異なるので、

ムダに怒られます。

神ゲージがギューンと下がるの分かります?

 

この感情を例えると、

ドカポンていうゲームでエリアを間違えて

Lv.18の勇者がいきなりLv.78のモンスターに

瞬殺された時みたいな。

逆に分かり辛い?ごめんねぇ。

 

釜に原料を全部投入して、乳化や冷却を終えたら、

1 t のコンテナに完成品をポンプで充填していきます。

この間に次の商品の準備を始めてます。ステン缶洗ったりね。

少しでも効率を上げないとあっという間に21:00です。

コンテナの充填が終わったら

検体ということで、

粘度とpHが規格内に入っているのか検査します。

あとは官能検査で匂いや色味が研究サンプルと同じかどうか確認します。

規格外なら大変です。

・手直し(他原料を足すこと)でも23:00帰りというか、帰れないな。

・作り直し(初めから)なら深夜営業。もちろんサービス残業

17:00までしかお給料は発生しません。

19:00帰りで「お前早いな、あっち手伝え」と言われる。

19:00帰りの時点で3時間45分サービス残業なんだが?

社員を使い捨てとしか思ってないのかね?

 

とりあえず規格内に収まれば、

フォークリフトでコンテナを工場のラインに持っていきます。

恐らくラインは皆さんよくテレビのCMとかで

観ていらっしゃると思うので想像できると思います。

パートの女性が手作業で包装や梱包やってるアレね。

 

11:00~14:00一巡目が終了。お昼

 

一巡目が終わったらお昼ですが、

終わる時間が皆バラバラなので、

いつも話す人がいません。

誰かいたとしてもゲスい話ばかりなので

正直独りの方が気は楽でした。

でも誰かまともな人と話したいという渇望。

まともな人間である同期とは時間が全然合わず、

結局世の中には誰も気が合う人がいないと感じるようになり、

工場では誰とも会いたく無くなりました。

お昼は大抵15分以内に済ませて、30分寝ます。

それでまた出動。

 

ダッフィーはお昼に2時間寝るとか。

ほんとに東京理○大出た人間なのかな?

自分より偉い人間でも罵倒するというバーサーカー

そのせいで本来なら工場長でもおかしくない歳だが課長止まり。

学歴は人間力に関係は無いというのがはっきりと分かったよ。

 

12:00~15:00二巡目開始。

 

仕事は一巡目と同じです。

ただし、一巡目と異なる商品を作る場合は

一旦釜を洗浄する必要があり、

その間にどれだけ計量を進められるかがキモです。

 

洗浄でかなり差が付きます。1~2 時間変わりますかね。

場合によってはこの間に次の日の原料を集めるため、

ピッキング班を手伝ったりもします。

 

19:00~22:00作業終了。

 

ゴミ掃除や釜洗浄をするのですが

正直一人でもできるので二人で作業すると

どうしても一人手が空きます。

その時に先に帰って良いと言ってくれた上司が

一人だけおりました。

この上司は口達者で文句ばかり言いますが、

作業が早いと上機嫌になる上司でした。

 

あとがき

 

これが化粧品製造のリアルです。

恐らく入社しなければ分からないでしょう。

化粧品だから楽しいとかキラキラしてるとかで

安易に選ぶと痛い目に合うかもしれませんね。

 

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